空の光

夏の気配がしてきた。
ブラウス一枚でちょうどよい、すこし汗ばむくらい。
新緑も力を増しつつあり、こんな気持ちのよい季節は仕事より自然の中にでかけたいものだ。

季節の移り変わりもろくに味わわず、もったいないことをしている。
無償で命の繰り返しを見て触れられて与えられている。
同じようで一日とて同じでないはかない姿。
それは芸術であり、ときに破壊であり、自然の一部であるはずのわたしへ深く語りかけ、導いてくれる。

今日は雲と空の境目がわからない空。
牛乳をいれて混ぜはじめた頃のフルーチェみたい。
隙間というのは見当たらないのに、光もある。
どこからどう差して混ぜ混まれるのだろう。

そう言えば夏になると、いつもは水色のシルエットである山が、緑になり木の一本一本までくっきり見える日がある。
あれもどういった光によるものなんだろう?

調べれば、だれか説明してくれるのだろな。
調べるけど、なんでもすぐ分かるの便利だけど、ゆめとか妄想とか色気はいささかなくなりますねえ。